フィリピンは人口増加や経済成長が続いており、多くの日系企業が進出しています。
一方で、実際には事業が軌道に乗らず撤退する企業も少なくありません。
フィリピン進出の失敗は、特別な理由ではなく、共通した原因によって起こるケースが多く見られます。
今回は、これまで多くの企業のフィリピン進出や現地運営に携わってきた経験をもとに、失敗しやすい会社の共通点について解説します。
1. 日本と同じ感覚で経営しようとする
フィリピンと日本では文化や価値観が大きく異なります。
日本では当たり前とされることでも、フィリピンでは通用しない場合があります。
例えば、
- 時間感覚
- コミュニケーション方法
- マネジメント手法
- 顧客対応
などは大きく異なります。
日本のやり方をそのまま持ち込むのではなく、現地の文化や考え方を理解した上で運営することが大切です。
2. 信頼できる現地パートナーを選べていない
フィリピンでは、現地パートナーやスタッフとの関係が事業成功の大きな鍵になります。
しかし、
- 紹介されたから
- 日本語が話せるから
- 長年の知り合いだから
という理由だけで重要なポジションを任せてしまうケースがあります。
どれだけ信頼していても、
- 契約書の整備
- 権限管理
- 会計管理
は適切に行う必要があります。
人を信頼することと、管理体制を整えることは別の話です。
3. 採用を甘く考えている
「フィリピンは人件費が安いから人は簡単に集まる」
そう考えて進出する企業もあります。
しかし実際には、
- 優秀な人材の獲得競争
- 高い離職率
- 人材育成
など、多くの課題があります。
特にIT人材や管理職クラスは競争が激しく、思ったように採用できないこともあります。
給与だけでなく、
- キャリアパス
- 福利厚生
- 職場環境
も重要な要素になります。
4. 許認可や法務を軽視する
フィリピンでは業種によって様々な許認可が必要です。
法人設立後も、
- BIR登録
- Mayor’s Permit
- SSS
- PhilHealth
- Pag-IBIG
などの手続きが発生します。
また、飲食業や建設業などは追加の許認可が必要になる場合もあります。
後から問題が発覚すると、事業開始の遅延や追加費用が発生することもあります。
事前に必要な手続きを確認し、計画的に進めることが重要です。
5. すぐに利益が出ると考えている
フィリピン進出後、短期間で大きな利益を期待する企業もあります。
しかし実際には、
- 採用
- 教育
- 営業活動
- 顧客開拓
などに時間がかかります。
日本国内の新規事業と同じように、事業が軌道に乗るまでには一定の時間と投資が必要です。
進出前に十分な資金計画を立てておくことが大切です。
6. 現地に責任者がいない
意外と多い失敗例が、「現地に管理できる人がいない」というケースです。
日本から遠隔で管理しようとしても、
- スタッフ管理
- 顧客対応
- トラブル対応
には限界があります。
事業の規模にもよりますが、少なくとも立ち上げ初期は定期的に現地へ足を運ぶ、もしくは信頼できる責任者を配置することが望ましいでしょう。
フィリピン進出で成功するために
フィリピン進出そのものが難しいわけではありません。
実際に成功している日系企業も数多く存在します。
重要なのは、
- 現地を理解すること
- 適切な準備を行うこと
- 信頼できる体制を構築すること
です。
進出前にしっかりと計画を立て、現地の状況に合わせた運営を行うことで成功の可能性は大きく高まります。
まとめ
フィリピン進出で失敗する企業には共通する傾向があります。
特に、
- 現地調査不足
- 採用や人材管理の軽視
- 日本式経営への固執
- 許認可や法務の見落とし
は多くの企業が直面する課題です。
進出前の準備と進出後の運営体制が、その後の事業の成否を大きく左右します。
iworksでは、フィリピン法人設立だけでなく、許認可取得、人材採用、現地運営まで実務ベースでサポートしております。
フィリピン進出をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。

